金閣寺・銀閣寺を竹炭が守る!

2005年11月5日 産経新聞記事より

産経新聞記事

金閣 銀閣 竹炭が屋台骨ガード カビ、白アリに千年の知恵

世界文化遺産の金閣寺(京都市北区)と銀閣寺(京都市右京区)の境内の建物床下に敷いた竹炭が、建物の腐朽やシロアリ被害を防ぐのに効果をあげている。床下温度は外気と比べて夏には平均で10℃低く、冬には10℃高いことが調査データで判明。木造建築における竹炭の活用は明治時代以降途絶えていたが、名刹に施された〝温故知新”が改めて注目を集めそうだ。(京都総局 植木芳和)

木炭や竹炭が木材の湿気調節や虫食いの予防、消臭などに効果があることは古くから知られていた。湿気が多ければ水分を吸収し、乾燥すれば放出する働きで調湿機能に優れた機能を持つとされる。金閣寺では平成14年11月、客殿床下(約330㎡)に竹炭約3トンを敷き詰めた。池の近くにある客殿は常に湿気が多いため、柱などの木材や畳に数年でカビが生じるなどの状況に悩まされていたが、竹炭の敷設後は「腐朽の進行はほとんどない」という。

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